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「蟹が恋に落ちて赤くなるなんて知らなかった。

いつの間にか俺自身が海の底にいた…。

いつの間にか俺自身も蟹になり、そして恋をしていた…。

しなやかなアシ、濃密なミソ。

俺の全てを包み込んだあの空間を今も忘れられない。」 

 評:DJ SOUL(?)

劇団三季『蟹』を観て

3歳の子どもと見に行ったのですが、テーマソング「かに、堪忍。」のサビの部分、「堪忍え~、ほんま堪忍え~、手がくさなって、ほんま堪忍え~♪」のフレーズが頭から離れないようで、毎日保育園で歌っています。
あさり先生の見い出した新たな才能、作曲家「はまぐりみきお」、親子ともども大ファンです!

蟹と僕の新境地
観劇後、僕は自分を見失っていた。
恋に落ちて赤くなった主人公の蟹が言った「知ってるか、蟹って横歩きだから、手をつないで歩けないんだぜ、人間みたいに」というセリフが脳内を駆け巡り、僕の涙腺を刺激していたのだ。真っ赤な蟹のハサミが、僕の抑えていた思いをこじ開ける。
そして、その中で僕は中学校の同級生を思い出していた。そう、ふとしだ。
あのテトリスの巧い豆顔のふとしだ。僕は、思い出し、怒り、涙し、笑い、そしてあることに気付く。鼓動が早くなり、顔が紅潮していた。気づけはふとしでいっぱいだった。
そう、私、恋してる。
私の頭は、あのテトリスの巧い、豆顔のいっぱいのふとしでいっぱいだった。私は、もうこの思いを黒豆茶で流しこむ必要はなかった。あぁ、私の幸せはどこにある。

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